13. 日本酒の別名
酒には異名がたくさんあります。
その一部をご紹介します。
百薬の長:酒は適度につき合えば、健康を増進させるというところから、不老長寿の妙薬と考えられていました。
富水:酒を飲めば、心が豊かになるというところから富水といいます。
甘露:旨いものの意味です。酒を楽しんだときに「甘露、甘露!」などといいます。
瑞露:めでたい飲み物の意。
聖賢:聖は清酒、賢は獨酒のこと。三国時代に曹操が禁酒令を発令したとき酒飲みたちの隠語として生まれました。
天の美禄:天から授かった。おいしい飲み物の意。
般若湯:酒好きの僧侶達の隠語。これを飲めば知恵がわくといわれていました。
大垂水:もともとは仏教用語。全大衆を悟りの境地に導くという意味あいがあります。
硯水:硯は水を張ってこそ、その持ち味を発揮します。それを人間にあてはめ酒を飲むことによって、人もいきいきしてくるところからついた異名です。
九献:杯を3回傾けるということを3回繰り返すのが、昔の酒の飲み方。それが、酒自体を示すようになりました。
三遅:酒はゆっくり飲みたいというところから。その基準は、杯に入った酒が三度巡って静まってから、また口に運ぶというペース。したがって、三遅。