01. 甲類焼酎と乙類焼酎の違い

甲類焼酎は澱粉質原料、糖密を糖化発酵させた液や粗留アルコールを連続式蒸留機(パテントスティル)によって蒸留し、90~95%の純粋アルコールを加水して36%以下に調整したものです。アルコール以外の成分をほとんど分離除去するため、ほぼ純粋のアルコールを取り出すことができます。したがって無味無臭、無色透明なものとなります。
 
乙類焼酎は本格焼酎とも呼ばれ、酒税法によると「連続式蒸留機以外の方法によって蒸留したもので、アルコール度数が45度以下のもの」となっています。乙類焼酎は約500年前から沖縄、九州を中心として各地に米、芋など澱粉質原料に麹を使って糖化発酵させ、単式蒸留機(ポットスティル)によって蒸留して作る方法であり、それぞれの産地によって独特の風味を出しています。これは、単式蒸留機が単純であるため発酵モロミの中のアルコール以外の成分が完全には除去されず、原料の特性、持味、発酵技術の相違などが、製品にあらわれることと、貯蔵している間に成分が化学反応を起こし、品質が多様に変化するためです。