乙類焼酎の酒質に多様性を持たせる要素の一つに蒸留設備、蒸留方法の違
いがあります。同一原料の場合、全国的に製造過程はぼ同じであり、酒質の
差が生じるのはこの蒸留過程が最も大きいといっても過言ではありません。
それは次のように各製造場により工夫しているからです。
1)大きさ(500〜10,000リットル容)
2)材質(鉄、ステンレス)
3)形状(横形、縦形、立ち上がりの構造、ウマの形・角度、冷却装置の材
質および方法など)
4)蒸留方法
a.蒸気の直接加熱か間接加熱か
b.蒸気圧と量(蒸留時間)
C.製品冷却温度
d.分割蒸留の取り扱い
初留:香り華やか
中留:一般的
後留:味は良いが香りが重い
以上のように蒸留の設備、方法だけでも各製造場がノウハウをもって、多種
多様の酒質を造り出しています。更に昨今一段と大きく酒質の変化をもたら
す方法ができました。それが従来の常圧蒸留機に変わって減圧蒸留機の登場
であります。